2017年1月21日(土)と22日(日)の2日間、宜野湾市の沖縄コンベンションセンターで「第129回 杜の賑い・沖縄~琉球爛漫花絵巻~」が開催されました。「地域に埋もれた、郷土の祭りや芸能を見つけ出し、掘り起こし、時と場所を選ばず一堂に集めて展開し、旅の中でお楽しみいただく」をコンセプトとしたJTB主催の杜の賑い。昭和57年の石川県での第1回からスタートし、日本全国で開催され、「第129回 杜の賑い・沖縄~琉球爛漫花絵巻~」をもって沖縄では34年連続開催となりました。伝統芸能と歌と光を融合させ、毎回テーマが変わり飽きさせることのない内容です。
三線の音と共に、総勢100人以上の演者が続々と登場。同じ色・柄の琉球衣装「紅型(びんがた)」に身を包み、花笠を被った姿は圧巻です。冊封使(さっぽうし)と呼ばれる中国皇帝をもてなす際に披露された「四つ竹」で幕開けです。ゆったりとした艶やかで華やかな演舞が観客を魅了します。
プログラムは全部で18項目。前半は琉球の伝統芸能が続けて披露されます。庶民の生活を題材にした「貫花(ぬちばな)」は、レイのような紅白の花輪(貫花)を使い終始軽快な踊りが繰り広げられます。
女性らしい華やかな踊りに続き、中盤は空手や棒術、獅子舞など男性的な演舞のスタートです。胴体から足まで芭蕉の繊維で作られた「琉球獅子舞」は、本物の唐獅子に近い見た目で二人一組で操ります。大小15匹ほどの獅子たちが二足で立ち上がったり、転がったり、お互いをにらんで噛み合ったりと生きている獅子のような迫力ある演技が会場を盛り上げます。
レーザー光線との融合が印象的だった「龍神の舞」は、2体の龍が舞台いっぱいに走り回り躍動感満載です。そのほか、女性のみで行われる「空手舞」は一糸乱れぬ力強い演技に息を飲みます。
メインは今年のテーマとなる「琉球花の舞」です。王女と獅子王の出会いから恋に落ち、結ばれるまでのラブストーリーが琉球舞踊や民俗芸能、今回初の試みのバレエと共に繰り広げられます。澄んだ歌声が会場に響き渡り切なさを助長します。
「沖縄わらべ歌」では、テレビやゲームがなかった時代の子供の遊びを表現。縄跳びやけん玉、お手玉など懐かしい遊びを沖縄のわらべ歌で表現されています。2歳くらいの小さな子どもをはじめ総勢100人近い子ども達が目一杯頑張る姿に会場では拍手と笑いが起こりました。
演目も終盤に差し掛かり、沖縄の伝統芸能としても人気の「エイサー」がスタートです。創作エイサーの代表曲である「ミルクムナリ」を作った日出克(ひでかつ)さんが舞台の中央に現れ、200人もの演者が360度の舞台と客席に並ぶ光景はライブ感満点。迫力ある歌声と演奏、太鼓の音が会場いっぱいに響き渡り、力強い演技を引き立て、会場はこの日の最高潮に達します。
最後は出演者全員が参加する「カチャーシー」で締めくくります。昔から「カチャーシー」は沖縄のお祝いの席や宴会では欠かせません。三線の音がなると同時に観客も自然と体が動き出します。手のひらを掲げ、かき混ぜるように自由に踊ります。
あっという間の1時間半でした。会場を出ると両脇にずらーっと並んだ出演者たちがそのままの衣装で見送りをしてくれます。観客は「感動した~」「また見に来ます」と、興奮冷めやらぬまま演者へ声をかけたり、記念撮影をしたりしていました。
会場の外では、沖縄のグルメも楽しめる「味の賑い」が同時開催。
沖縄そばやタコライスなど定番グルメをはじめ、イナムドゥチ(白みその汁物)やサーターアンダギー、もずく天ぷら、沖縄ぜんざいなどの店が出店していました。寒い中、老若男女で賑わっていました。沖縄のエンターテイメントとグルメも一度に楽しめる「杜の賑い」。来年も新たな伝統芸能に出逢えることに期待して、今年も幕を閉じました。
投稿:2017年2月14日
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